Chaos Fujiyama

Chaos Fujiyama / カオス・フジヤマ (1988-)
Nationality: Japan

I had a wonderful time in London after graduated from a Japanese national university. For your information, my major was Business Administration.
Now, I have had a lovely time for photography in Japan.

All You See On This Site Are All Taken By Me.
Enjoy.

A PIG IN A HAZY MEMORY.

「本気でなる気がなさそうね。」そう言われて僕は少し苛立った。しかしよくよく自分に聞いてみると強ち否定できない、と僕は感じた。おそらく僕には圧倒的なパッションが足りないのだろう。自らそう感じるし、何か自分の中で靄がかかっているような、不明瞭な部分があるのは事実だ。恥ずかしいことに、正直僕には僕のことが分かっていない。靄がかかっているといえば、昔こんなことがあった。

幼い頃、人並みに少年だった僕はかあちゃんにおねだりをした。うちは子供が多かったからか、誕生日など特別なことがない限りおねだりを聞いてもらえることはなかった。その当時僕はミニ四駆をやっていて、半透明のケースにブルーの仕切りや段が組んであったケースが欲しかった。それをおねだりしたのだった。半ばダメ元でおねだりしたのだが、なぜだかその日はおねだりを聞いてもらえることになった。僕はかあちゃんと一緒に急いでおもちゃ屋へ向かった。

その当時僕のまわりでおもちゃ屋というと、ハローマックと少し離れたおもちゃのかこの2軒だった。ハローマックはチェーン店で、流行りのおもちゃがなんでもあった。しかしチェーン店だった為か、子供ながら味を感じていなく、物足りなさを感じていた。それから数年してハローマックは居抜きされて仏壇屋に変わった。やたら背の高い、煙突のような看板をそのまま仏壇屋が使っているので、とても見た目としては滑稽な仏壇屋だと僕は思っている。僕とかあちゃんは最初にハローマックへ向かった。しかしそこには欲しかったタミヤのケースはなかった。そのかわりにどこのか分からない似たようなケースが売られていた。親からしたら同じに思えるのだろうが、僕はタミヤのケースが欲しかったので、別の店へ行くようかあちゃんに言った。かあちゃんは文句言わず次の店へ行ってくれた。

おもちゃのかこは少し遠いのだが、とても古びていて、昔ながらのおもちゃ屋さんという感じが僕は好きだった。店に入ると独特な倉庫で煮物を作ったような臭いがした。おかげで僕は「おもちゃ屋=その臭い」という刷り込みがなされてしまった。BGMもなく、静まり返った薄暗く狭い店内を探すと目当てのものをすぐ見つけることができた。僕は欲しかったものが手に入り、満足した僕は帰り道にかあちゃんに「ありがとう」と言った。強い西日かつ逆光でよくは見えなかったんだけどかあちゃんは、はにかんだように笑った気がした。しかしどこか悲しげな、もしくは寂しげな気持ちが僕には伝わってきた。それが何だったのかは今でも分からないけれど、橙色になった空の下、欲しかったケースを抱えながらそのことをずっと考えながら僕は家路についた。その真意は今でも靄にかかっている。

ちなみに後にそのケースには、いやがらせとして、フロントガラスにオレンジ色の太マッキーで「ブタ」と書かれたトライダガーX(ミニ四駆)が放り込まれた。今でもどうしてブタ呼ばわりされたかよく分からないが、勢いよく書かれたブタという文字は今でも覚えている。

· 18/5/11 · Reblog